クリニックのThreads(スレッズ)開設ガイド|アカウント連携と基本操作の進め方

クリニックのThreads(スレッズ)開設ガイド|アカウント連携と基本操作の進め方

Threads(スレッズ)は、Instagramと連携して手軽に始められるテキスト主体のSNSです。開業医や勤務医の先生方にとって、新たな集患チャネルとして注目が高まっています。

本記事では、Instagramアカウントとの連携手順からプロフィール設定、投稿の基本操作、医療広告ガイドラインに沿った運用のコツまでを一つひとつ丁寧に解説しました。SNS運用に不慣れでも迷わず進められるよう、画面操作の流れに沿って具体的にまとめています。

Threads(スレッズ)はクリニックの集患に使える新しいSNSである

Threadsは、Meta社が2023年にリリースしたテキスト中心のSNSで、Instagramアカウントがあればすぐに開設できます。クリニックの情報発信ツールとして、写真が苦手な先生でもテキストだけで気軽に投稿できる点が大きな魅力でしょう。

InstagramやX(旧Twitter)との違いを押さえておく

Instagramは写真・動画が主役のSNSですが、Threadsはテキストが中心です。X(旧Twitter)と似た使用感ながら、Instagramのフォロワー基盤をそのまま活かせる点が異なります。

クリニックがすでにInstagramを運用しているなら、既存のフォロワーにThreadsの開設を自動的に通知でき、ゼロからフォロワーを集める必要がありません。テキスト投稿の文字数上限は500文字で、ちょっとした健康情報や診療案内を伝えるのに十分な量といえます。

医療機関がThreadsを導入するメリットは患者との距離感にある

Threadsはカジュアルな対話形式のSNSです。患者さんとの心理的な距離を縮められるため、クリニックへの親しみやすさを演出しやすいでしょう。

たとえば「インフルエンザの流行状況」や「花粉症対策のワンポイント」など、日常に寄り添うテーマで投稿すれば、地域住民の健康リテラシー向上にも貢献できます。広告色を抑えた情報発信が自然にできるため、医療広告ガイドラインとの相性も良好です。

Threadsの主な特徴

項目内容
運営元Meta社(Instagram・Facebookと同じ)
投稿形式テキスト中心(画像・動画も添付可能)
文字数上限1投稿あたり500文字
アカウント開設条件Instagramアカウントが必要
利用料金無料

クリニック開業前の先生にもThreadsは早めの準備が吉

開業を控えている先生にとって、開業前からSNSで情報発信を始めておくことは、開院時の認知度に大きく影響します。Threadsであれば文章だけで投稿できるため、内装工事の写真が撮れない段階でも「開業への想い」や「診療方針」を伝えられます。

開業準備の進捗を少しずつ共有していくと、開院前からファンがつき、初日の来院につながるケースも珍しくありません。

Threads開設に必要なInstagramアカウントの準備と確認ポイント

Threadsを始めるにはInstagramアカウントが前提条件となるため、まだお持ちでない場合はInstagramの開設から着手してください。すでにお持ちの場合でも、クリニック用として適切な状態になっているか確認しておくと安心です。

Instagramアカウントを「プロアカウント(ビジネス)」に切り替える

Instagramには「個人用」「クリエイター」「ビジネス」の3種類があります。クリニックで使う場合はビジネスアカウントへの切り替えを済ませておきましょう。

ビジネスアカウントにすると、投稿のインサイト(閲覧数やフォロワー属性)が確認でき、どんな投稿が地域住民に届いているのか数字で把握できるようになります。切り替えは設定画面の「アカウントの種類とツール」から数タップで完了します。

プロフィール写真と名前はクリニック名で統一する

Threadsのプロフィールは、Instagramの情報がそのまま反映されます。そのため、Instagram側のプロフィール写真やユーザーネームを事前にクリニック仕様に整えておくと、Threads開設後に修正する手間が省けます。

プロフィール写真はクリニックのロゴや外観写真が分かりやすく、ユーザーネームは「clinic_〇〇」のようにクリニック名が含まれる形が望ましいでしょう。

2段階認証でアカウントのセキュリティを強化しておく

医療機関のSNSアカウントが乗っ取られると、患者さんへの信頼を大きく損ねます。Instagramの設定画面から2段階認証を有効にし、認証アプリ(Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticator)を登録しておきましょう。

万一のアカウント凍結やパスワード紛失に備え、バックアップコードの保管も忘れずに行ってください。院内の複数スタッフで運用する場合は、認証情報の管理ルールもあらかじめ決めておくと安全です。

確認項目推奨設定確認場所
アカウント種類ビジネスアカウント設定→アカウントの種類とツール
ユーザーネームクリニック名を含む英数字プロフィール編集画面
プロフィール写真ロゴまたは外観写真プロフィール編集画面
2段階認証有効(認証アプリ推奨)設定→セキュリティ

Threadsアカウントの開設手順を画面の流れに沿って解説する

Instagramの準備が整ったら、Threadsアプリをダウンロードしてアカウントを開設しましょう。操作は5分程度で完了しますので、診療の合間にも十分対応できます。

アプリストアからThreadsをダウンロードしてインストールする

iPhoneの方はApp Store、Androidの方はGoogle Playで「Threads」と検索してください。Meta社の公式アプリ(Instagramのロゴに似たデザイン)を選んでインストールします。

類似名のアプリもあるため、開発元が「Instagram」または「Meta Platforms」であることを必ず確認してからダウンロードしましょう。

Instagramアカウントでログインし連携を完了させる

アプリを起動すると「Instagramでログイン」というボタンが表示されます。クリニック用のInstagramアカウントでログインすると、ユーザーネームやプロフィール写真が自動的に引き継がれます。

ログインが完了すると、InstagramのフォロワーのうちすでにThreadsを利用している方のリストが表示されるので、フォローするかどうかを選択できます。この段階で、Instagramのフォロワーにも「Threadsを始めました」という通知が届く仕組みです。

Threads開設時の画面遷移

画面操作内容
起動画面「Instagramでログイン」をタップ
アカウント選択クリニック用アカウントを選ぶ
プロフィール確認表示名・自己紹介をチェック
プライバシー設定公開または非公開を選択
フォロー選択既存フォロワーのフォロー有無を決める
完了「Threadsに参加」をタップ

公開アカウントを選んで地域の患者さんに見つけてもらう

開設時に「公開プロフィール」か「非公開プロフィール」を選択する画面が現れます。クリニックの集患目的であれば、公開アカウントを選ぶのが鉄則です。

非公開にすると、フォロー申請を承認しない限り投稿が見られなくなり、新規患者さんへのリーチが大幅に制限されてしまいます。個人の趣味アカウントとは異なり、医療機関としての情報発信はオープンにしておくことが集患の基本です。

自己紹介文に診療科目・所在地・診療時間を入れておく

Threadsのプロフィール欄は、Instagram側の情報を引き継ぎますが、Threads独自の自己紹介文も別途設定できます。ここにはクリニック名、診療科目、所在地、診療時間を端的に記載しておくと、検索やフォロワーの判断材料になります。

外部リンクも1つ設定できるので、クリニックの公式サイトやWeb予約ページのURLを貼っておくと、投稿を見た方がそのまま予約に進めるため導線として効果的でしょう。

開設直後に済ませておきたいThreadsの初期設定と運用準備

アカウント開設はゴールではなくスタートラインです。投稿を始める前に初期設定を整えておくと、日々の運用がスムーズに回り始めます。

通知設定を調整して診療中のストレスをなくす

初期状態では「いいね」「フォロー」「リプライ」などあらゆる通知がオンになっています。診療中にスマートフォンが鳴り続けるのは現実的ではないため、通知を必要最低限に絞っておきましょう。

おすすめは、フォローとリプライの通知だけをオンにし、いいねやおすすめ投稿の通知はオフにする設定です。休憩時間にまとめて確認する運用が、診療への影響を減らしつつSNS対応も可能にします。

返信やメンション(@通知)の範囲をコントロールする

Threadsでは、自分の投稿に返信できる範囲を「誰でも」「フォロー中のアカウントのみ」「メンションしたアカウントのみ」から選択できます。

クリニック公式アカウントの場合、基本は「誰でも」に設定しておくのが良いでしょう。ただし、荒らしコメントが続くようであれば一時的に範囲を制限するなど、柔軟な対応を心がけてください。

投稿の下書き機能を活用して計画的に発信する

Threadsには投稿の下書き保存機能があります。診療後のちょっとした空き時間にアイデアをメモしておき、内容を推敲してから投稿すれば、医療広告ガイドラインに抵触するリスクも下げられます。

曜日ごとにテーマを決めておくと、ネタ切れの防止にもなります。たとえば月曜は「今週の診療トピック」、金曜は「週末の健康ワンポイント」のように型を作ってしまうと、継続のハードルがぐっと下がるでしょう。

設定項目推奨内容
通知フォロー・リプライのみオン
返信範囲誰でも(必要時に変更)
おすすめ表示オンのまま(露出を増やす)
下書き保存投稿前の推敲に活用
非表示ワード不適切な語句を登録

医療広告ガイドラインを守りながらThreadsで集患する投稿のコツ

SNSでの情報発信であっても、医療機関が発信する以上は医療広告ガイドラインの対象になり得ます。ガイドラインを正しく理解したうえで、患者さんに届く投稿を心がけましょう。

Threadsの投稿でやってはいけない表現を確認しておく

医療広告ガイドラインでは、虚偽の内容、誇大な表現、他院との比較優良広告、体験談を用いた広告などが禁止されています。Threadsの投稿であっても「地域No.1」「絶対に治ります」といった表現は使えません。

また、ビフォーアフターの写真を掲載する場合には、治療内容やリスク、費用などの詳細を併記する必要があります。テキスト主体のThreadsでは500文字の制限があるため、詳細をすべて記載しきれない場合は公式サイトの該当ページへリンクを貼る方法がおすすめです。

患者さんの「知りたい」に答える投稿が結局いちばん届く

集患を意識しすぎて宣伝色が強くなると、フォロワーは離れていきます。それよりも「花粉症の時期、マスクだけで対策は十分?」「お子さんの急な発熱、まず何をすべき?」のような、患者さんが日常で感じる素朴な疑問に答える投稿のほうがエンゲージメント(反応率)は高まるでしょう。

投稿テーマの具体例

  • 季節ごとの感染症予防情報
  • 診療科目に関連する生活習慣のアドバイス
  • クリニック周辺の地域情報(休日当番医など)
  • スタッフ紹介や院内の雰囲気が伝わる話題

投稿頻度は「週2〜3回」を目安に無理なく続ける

毎日投稿が理想と考えがちですが、忙しい診療の合間にそれを続けるのは現実的ではありません。週2〜3回の投稿を無理なく継続するほうが、更新が途絶えてしまうリスクを下げられます。

投稿の時間帯は、通勤時間帯(7時〜9時)や昼休み(12時〜13時)、就寝前(21時〜23時)が比較的リーチを得やすいとされています。クリニックのターゲットとなる患者層の生活リズムに合わせて調整するとよいでしょう。

ハッシュタグは地域名と診療科目を組み合わせて使う

Threadsでは投稿にハッシュタグを付けられます。「#〇〇市 #内科 #クリニック」のように地域名と診療科目を組み合わせると、近隣で医療機関を探している方の目に留まりやすくなります。

ただし、ハッシュタグを大量につけるとスパムと判定されるリスクがあるため、1投稿あたり3〜5個程度に抑えておくのが賢明です。

クリニックのThreads運用を効率化する便利な機能と時短術

限られた時間のなかでSNS運用を続けるには、効率化の工夫が欠かせません。Threadsに搭載された機能や外部ツールをうまく組み合わせて、運用の負担を減らしましょう。

予約投稿で「投稿し忘れ」を防ぐ

Threadsでは、Meta Business Suiteを利用して投稿の事前予約が可能です。週末にまとめて1週間分の投稿を作成し、予約設定しておけば、平日の診療中に投稿作業をする必要がなくなります。

Meta Business Suiteはブラウザからも操作できるため、パソコンで文章を書きたい先生にも向いています。

生成AIで投稿文の下書きを効率よく準備する

投稿のネタは浮かんでも、いざ文章にまとめると時間がかかるという悩みは多くの先生が感じているかもしれません。そんなときは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIを「下書きアシスタント」として活用してみてください。

たとえば「内科クリニックの公式Threadsアカウントとして、インフルエンザ予防接種の時期を患者さんにお知らせする投稿を300文字以内で書いてください」とプロンプトを入力すれば、叩き台となる文章が数秒で生成されます。その文章を先生ご自身の言葉で修正し、医療広告ガイドラインに抵触しないかチェックしたうえで投稿すると、品質を保ちつつ時間を大幅に短縮できるでしょう。

Instagramとの同時投稿(クロスポスト)で手間を半減させる

Threadsには投稿をInstagramのフィードやストーリーズに同時にシェアする機能があります。この同時投稿機能を使えば、1回の投稿作業で2つのSNSに情報を届けられるため、運用の効率が格段に上がります。

ただし、Instagramは写真・動画主体のプラットフォームであるため、テキストのみの投稿はInstagram側では反応が薄くなりがちです。同時投稿する場合は、画像を1枚添えるなどの工夫を加えるとよいでしょう。

効率化の方法おすすめ度備考
Meta Business Suiteで予約投稿★★★PCからも操作可能
生成AIで下書き作成★★★必ず人の目で最終チェック
Instagramへの同時投稿★★☆画像添付がおすすめ
曜日別テーマの固定化★★☆ネタ切れ防止に有効

Threadsのフォロワーをクリニックの来院につなげる導線設計

Threadsでフォロワーを増やすだけでは集患にはつながりません。投稿を見た方がクリニックの公式サイトへ訪問し、予約や来院に進む導線を意識して設計することが大切です。

プロフィールリンクを公式サイトのWeb予約ページに設定する

Threadsのプロフィールには外部リンクを1つ設定できます。この枠には、クリニックの公式サイトのトップページではなく、Web予約ページのURLを直接貼ることをおすすめします。

トップページに誘導すると、そこから予約ページを探す手間が発生し、離脱の原因になります。予約ページへ直接つなぐことで、投稿に興味を持った方がスムーズに来院予約まで進める動線を確保できるでしょう。

SNSから来院につなげる4つの段階

  • 認知 ― Threadsの投稿がフィードに表示される
  • 興味 ― 投稿内容に関心を持ちプロフィールを閲覧する
  • 検討 ― 公式サイトで診療内容や口コミを確認する
  • 行動 ― Web予約ページから来院予約を完了する

投稿の末尾に「ひとこと誘導文」を添える

投稿本文の最後に「詳しくはプロフィールのリンクからどうぞ」「ご予約はプロフィール欄のURLから」といった一文を添えるだけで、プロフィールページへの遷移率は大きく変わります。

押しつけがましい宣伝にならないよう、あくまで情報提供の延長線上で自然に誘導する文言を選びましょう。

Instagramのリール動画やストーリーズとの連携で接触回数を増やす

Threadsの投稿をInstagramのストーリーズでシェアしたり、ストーリーズで「Threadsにも投稿しています」と告知したりすることで、プラットフォーム間での相互送客が可能になります。

患者さんが異なるSNSで繰り返しクリニックの情報に触れることで、「この地域にこんなクリニックがあるんだ」という認知が定着しやすくなります。接触回数の増加が来院への後押しとなるため、複数のSNSを連携させる運用は集患効果を高めるうえで非常に有効です。

よくある質問

Threadsのアカウント開設にはInstagram以外の方法がある?

2024年12月以降、Threadsでは既存のInstagramアカウントを使わずに新規登録する方法も追加されました。ただし、クリニックとして運用する場合は、Instagramとの連携による既存フォロワーの活用が集患上のメリットとなるため、Instagram経由での開設をおすすめします。

Instagramアカウントをまだ持っていない場合は、先にInstagramのビジネスアカウントを作成してからThreadsを開設するのがスムーズな流れです。

Threadsの投稿は医療広告ガイドラインの規制対象になる?

医療機関がSNSで発信する情報は、内容によって医療広告ガイドラインの規制対象となる可能性があります。とくに「誘引性」と「特定性」の2つの要件を満たす投稿は広告と判断されるため注意が必要です。

具体的には、特定のクリニック名を明示しつつ来院を促すような投稿は広告に該当し得ます。一般的な健康情報の発信は規制対象外となるケースが多いものの、判断が難しい場合は医療広告に詳しい専門家に相談するのが安心でしょう。

Threadsを削除するとInstagramアカウントも消える?

以前はThreadsを削除するとInstagramアカウントも同時に削除される仕様でしたが、現在はThreadsのプロフィールのみを単独で削除できるようになっています。Instagramアカウントへの影響はありません。

ただし、一度Threadsのプロフィールを削除すると、同じInstagramアカウントで再度Threadsを開設するまでに一定の待機期間が生じる場合があります。運用を一時休止したいだけであれば、削除ではなくプロフィールの非公開設定に切り替える方法が無難です。

Threadsの運用をスタッフに任せる場合の注意点は?

スタッフにThreadsの運用を任せる場合は、投稿前に院長や管理者が内容を確認するチェック体制を設けることが大切です。医療広告ガイドラインに関する基本的な知識をスタッフと共有し、禁止表現のリストを院内で作成しておくと、意図しないガイドライン違反を防げます。

また、患者さんからのリプライへの対応方針もあらかじめ決めておきましょう。個別の症状に関する質問には「診察にてご相談ください」と案内するなど、対応の型を用意しておくとスタッフも安心して運用に取り組めます。

Threadsで集患効果が出るまでにどれくらいの期間がかかる?

SNS運用全般にいえることですが、Threadsでの情報発信が直接的な来院増につながるまでには、おおむね3か月〜6か月程度の継続が目安となります。すぐに目に見える成果が出るものではないため、短期的な数字に一喜一憂しないことが大切です。

フォロワー数やいいね数だけでなく、「Threadsを見て来院しました」という患者さんの声を受付で拾う仕組みを作っておくと、効果測定の手がかりになります。地道な情報発信の積み重ねが、クリニックの信頼とブランド力を育ててくれるでしょう。